「十五夜お月さま ひとりぼち」で始まる「花かげ」は、作詞・大村主計(おおむら かずえ)、作曲・豊田義一(とよだ ぎいち)による童謡です。1931年(昭和6年)に発表され、その後レコード化されて全国的なヒットとなりました。
花かげ
作詞:大村 主計
作曲:豊田 義一
著作権保護期間中のために歌詞を掲載できないのが残念です。
作曲:豊田 義一
著作権保護期間中のために歌詞を掲載できないのが残念です。
作詞者の大村主計は1904年、山梨県生まれ。西條八十に学んだ童謡詩人で、「花かげ」のほか「絵日傘」「ばあやのお里」などの作品を残しました。
この歌には、作者自身の思い出が込められています。歌に登場する「花嫁すがたのおねえさま」は、実際の大村主計の姉・はるゑがモデルでした。姉は1925年(大正14年)に嫁ぎ、幼いころから親しかった姉との別れを、大村は深く寂しく感じていたとされています。
その後、作曲家の豊田義一と組んで童謡を発表する機会が生まれた際、大村は7年前の姉の結婚を思い出し、その時の情景を歌詞にしたと伝えられています。豊田義一が曲をつけ、「花かげ」が誕生しました。資料によって発表・レコード化の年に違いが見られますが、1931年(昭和6年)発表、1932年(昭和7年)にレコード化されたとする資料があります。
十五夜の月明かり、花嫁姿の姉、そして別れを惜しんで泣く弟――。「花かげ」は、華やかな結婚の場面だけでなく、家族との別れに感じる寂しさや、遠い日の思い出を静かに描いた作品です。
そのため、子どもの歌でありながら、大人が聴いても胸に響く、郷愁豊かな童謡として長く親しまれており、また同じ二人による童謡「絵日傘」と共に、日本の童謡の中でも傑作と高く評価されています。

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