「月」は、1910年(明治43年)に文部省が編集した『尋常小学読本唱歌』に「ツキ」の題で掲載された文部省唱歌です。作詞者・作曲者はいずれも不詳で、作曲者については島崎赤太郎ではないかという説もありますが、確定には至っていません。
「でたでた月が、まるいまるいまんまるい」という親しみやすい歌詞で始まり、東の空から昇る満月を、子どもの素朴な視点から美しく描いています。山の端から少しずつ姿を現す月を眺めながら、その大きさや明るさを感じる情景が、簡潔な言葉と穏やかな旋律によって表現されています。
この曲は、当時の国語教材『尋常小学読本』に掲載されていた韻文教材をもとに、歌える教材として作られました。そのため、子どもたちは国語と音楽の両方の授業で「月」に親しむことになりました。
その後、「ツキ」は『尋常小学唱歌』では「月」と表記され、さらに時代によって「お月さま」と呼ばれたこともあります。
月
月(つき) 作詞・作曲:不詳
1
出た出た 月が
まるいまるい まんまるい
盆のような 月が
2
隠れた 雲に
黒い黒い 真っ黒い
墨のような 雲に
3
また出た 月が
まるいまるい まんまるい
盆のような 月が

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