「時計台の鐘」は、作詞・作曲ともに高階哲夫(たかしな・てつお)が手がけた、日本の代表的な唱歌・愛唱歌の一つです。高階哲夫は1896年(明治29年)に富山県に生まれ、東京音楽学校を卒業した音楽家で、作曲家・教育者として幅広く活動しました。
この曲は1923年(大正12年)、高階哲夫が27歳のときに作詞・作曲したとされています。高階はこの年、妻でアルト歌手の高階ます子とともに札幌で演奏会を開き、札幌の時計台から受けた印象をもとに、この作品を生み出しました。
歌詞には、朝の空に響く時計台の鐘、ポプラの梢に差し込む日の光、夕暮れのアカシヤ、そして山の牧場へ帰っていく羊の群れなど、札幌を思わせる情景が描かれています。朝と夕方、それぞれの静かな町の姿を「時計台の鐘が鳴る」という言葉で結んでいるところが、この歌の大きな魅力です。
「時計台の鐘」は札幌の街と時計台の存在を全国に広く知らせた作品としても知られています。1923年には札幌で楽譜が出版され、その後レコード化されて全国へ広まりました。札幌市時計台も、この曲を「札幌の街と時計台の存在を全国の人に知らしめた」名曲として紹介しています。
派手な曲ではありませんが、鐘の音を中心に、朝の清々しさと夕暮れの静けさを穏やかな旋律で描いた美しい歌です。札幌の風景を思い浮かべながら歌うと、古き時代の北海道の町の空気まで感じられるような、味わい深い唱歌・愛唱歌といえるでしょう。
時計台の鐘
うた
演奏
時計台の鐘 作詞・作曲:高階哲夫
1
時計台の 鐘がなる
大空遠く ほのぼのと
しずかに夜は 明けてきた
ポプラの梢に 日は照りだし
きれいな朝に なりました
時計台の 鐘がなる
2
時計台の 鐘がなる
アカシヤの樹に 日は落ちて
しずかに街も 暮れてゆく
山の牧場の 羊の群も
だまっておうちへ かえるだろ
時計台の 鐘がなる
数ヶ月前には三泊四日の北海道旅行に行ってきたのですが、時間に追われて札幌市内は通り過ぎただけでした。今度はゆっくりと札幌市内を歩いてみたいものです。

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