天竜下れば

流行歌・民謡・古謡

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作詞:長田幹彦
作曲:中山晋平
発表・レコード発売:1933年(昭和8年)

「天竜下れば」は、作詞・長田幹彦、作曲・中山晋平による新民謡(既存の民謡をもとに、新しく作詞・作曲された歌)で、1933年(昭和8年)に発表され、同年7月にビクターからレコードが発売されました。

市丸の歌唱によって広く知られるようになり、大ヒットした中山晋平の代表的な新民謡の一つです。実はこの二人は同じ長野県出身者で、この歌には特に力を入れていたということです。

歌の舞台となっているのは、長野県南部を流れる天竜川と、その名勝として知られる天竜峡です。飯田市の有志が天竜峡の魅力を広く紹介するため、長田幹彦に作詞、中山晋平に作曲を依頼したとされます。

冒頭の「天竜下れば しぶきに濡れて 咲いたさつきに 虹の橋」という歌詞からは、天竜川を舟で下る際の水しぶきや、川辺に咲く皐月(さつき)、そして水面に架かる虹という美しい風景が浮かびます。さらに、伊那の夕空や筏(いかだ)、藤蔓、夫婦岩など、天竜川周辺の自然や川下りの情景が次々と歌われています。

昭和初期には、各地の名所や風物を題材にした「新民謡」が盛んに作られました。「天竜下れば」もその代表例で、単なる観光宣伝の歌にとどまらず、天竜川の雄大な自然と、川下りの楽しさを生き生きと伝える歌として今日まで親しまれています。

天竜下れば

天竜下れば     作詞:作曲 / 長田幹彦:中山晋平                     

1   
ハー 天竜下れば ヨホホイノサッサ
しぶきにぬれてョ 咲いた皐月に
エー 咲いた皐月に 虹の橋
ホンニアレハサノ 虹の橋

2   
ハー 伊那の夕空 ヨホホイノサッサ
あの片しぐれョ 明日は下りじゃ
エー 明日は下りじゃ 笠ほしや
ホンニアレハサノ 笠ほしや

3   
ハー 筏(いかだ)つないだ ヨホホイノサッサ
藤蔓(ふじづる)さえもョ 切れりゃ気になる
エー 切れりゃ気になる 夫婦岩
ホンニアレハサノ 夫婦岩

天竜川は、諏訪湖に端を発し、中央アルプス木曽山脈と南アルプス赤石山脈の間を流れ、静岡県西部を南流して遠州裁に注ぐ川で、延長213km。 上流の伊那谷では、急流で飯田市を過ぎてからは名勝天竜峡と呼ばれる渓谷があり、「天竜峡ライン下り」として観光客に楽しまれています。 昔は木材を筏に組んで下流に運ぶ「筏流し」として使われました。

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