作詞:藤田まさと(ふじた・まさと)
作曲:大村能章(おおむら・のうしょう)
歌:東海林太郎(しょうじ・たろう)
発表:1935年(昭和10年)

「旅笠道中」は、1935年(昭和10年)に発表された流行歌で、藤田まさと作詞、大村能章作曲、東海林太郎の歌唱によって大ヒットした作品です。同年公開の市川右太衛門主演映画「東海の顔役」の主題歌としてレコード発売されました。昭和館デジタルアーカイブにも、映画主題歌として収録されたSPレコードの記録が残っています。

歌の主人公は、笠をかぶり、旅から旅へと渡り歩く「股旅(またたび)」姿の人物です。「股旅」とは、渡世人などが旅をしながら各地を渡り歩く姿を題材にした歌謡や物語のことです。

歌詞には、冷たい夜風や吹きさらしの旅、義理や人情を背負いながら生きる渡世人の孤独が描かれています。華やかな英雄像ではなく、自由である一方、どこか寂しく不安定な旅人の心情が、この曲の大きな魅力です。

旅笠道中


作詞:藤田 まさと     作曲:大村 能章
歌詞は著作権保護期間中につき掲載しません。

作詞の「藤田まさと」は、昭和初期から数多くの流行歌を手がけ、特に「旅笠道中」をはじめとする「股旅・道中物」と呼ばれる作品で知られる作詞家です。作曲の大村能章も、東海林太郎の歌う「野崎小唄」など、昭和10年代を代表する流行歌を数多く作曲しました。

「旅笠道中」は、東海林太郎の力強く哀愁を帯びた歌声と、旅人の孤独を感じさせる旋律がよく調和した作品です。その後も美空ひばり、神野美伽、島津亜矢など多くの歌手によって歌い継がれ、昭和を代表する股旅歌謡の一曲なっています。

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