作詞:武津周政(たけつ・ちかまさ)
作曲:未詳(不明)
発表:1885年(明治18年)
「四季の月」は、明治18年(1885年)に刊行された『小学唱歌集 第三編』などに収録された初期の唱歌です。国立国会図書館の唱歌資料では、歌詞の作者として武津周政の名が記録され、作曲者は「未詳」とされています。
歌は、春・夏・秋・冬、それぞれの季節の夜に見える月の姿を四つの場面に分けて描いています。
春は、「咲き匂う山の桜の花の上に、霞みていでし春の夜の月」。満開の桜と春霞の向こうにぼんやりと浮かぶ月を描き、春らしい柔らかな情景を表現しています。
夏は、雨上がりの庭の草葉に宿る露の上に月が映る情景。
秋は、高い山の上に澄んで輝く月。
冬は、池の面に凍りついたように見える月と、水鳥の声を取り合わせています。
このように、単に月そのものを描くのではなく、桜・露・高嶺・水面など、季節ごとの自然を通して月の趣を表現しているところに、この歌の特徴があります。
四季の月
四季の月 作詞:武津周政 作曲者不詳
1
咲き匂う
山の桜の 花の上に
霞みていでし 春の夜の月
2
雨すぎし
庭の草葉の 露の上に
しばしは宿る 夏の夜の月
3
見る人の
心ごころに 任せおきて
高嶺にすめる 秋の夜の月
4
水鳥の
声も身にしむ 池の面に
さながら氷る 冬の夜の月


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