作詞:大和田建樹(おおわだ たけき)
作曲:奥好義(おく よしいさ)
発表年:1888年(明治21年)
「舟あそび」は、作詞を大和田建樹、作曲を奥好義が手がけた唱歌で、1888年(明治21年)刊行の『明治唱歌 第二集』に掲載されました。
歌詞は、舟に乗って松島を訪れた旅のひとときを題材にしています。「風と波とに送られて」と、自然の力に導かれるように舟が進み、やがて目の前に松島の美しい島々が現れます。友人たちの歌声、海に浮かぶ島々、朝日の色など、旅先で目にする景色が生き生きと描かれています。
三番では、友人の額に映る島の緑や波の影を眺めながら、「今日の日」は過ぎ去っても、その思い出はいつまでも消えないという、旅の感慨が歌われます。単なる舟遊びの楽しさだけでなく、友情と美しい風景を心に刻む旅の思い出が作品の中心にあります。
大和田建樹は、旅行を好み、旅を題材とした唱歌を数多く残した文学者です。「舟あそび」にも、実際の旅を思わせるような、開放的で伸びやかな情景が描かれています。大和田建樹の代表的な唱歌の一つとして「故郷の空」や「鉄道唱歌」などとともに知られています。
舟あそび
舟あそび
作詞:大和田建樹/作曲:奥 好義
1
風と波とに 送られて
夏ものこらぬ 舟の内
笑顔すずしき 松島は
早やわが前に 迎うなり
2
舟には絶えぬ 友の歌
海には変る 島のさま
朝日の色も 興そえて
楽しきなかに 匂うなり
3
友のひたいに 照り返す
島のみどりの 波の影
ああ今日の日は 流れても
消えぬ記憶は いつまでぞ
4
あの島がくれ 漕ぎゆくは
友よぶ鳥か 釣舟か
かかる景色を わが庭に
馴れ住む海人と 身をなさば

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