作詞:不詳
作曲:不詳
発表:1911年(明治44年)
「蝉」は、1911年(明治44年)に発行された『尋常小学唱歌 第二学年用』に収録された文部省唱歌です。歌い出しは「かみなりが遠く鳴る」で、夏の空模様と蝉の声を題材にした短い歌曲です。国立国会図書館の資料では、作詞者・作曲者の個人名は記載されておらず、文部省による唱歌として扱われています。
遠くで雷が鳴り始める夏の午後、蝉が盛んに鳴く情景が歌の中心になっています。雷鳴と蝉の声という、夏ならではの音を組み合わせることで、目に見える風景だけでなく、耳で感じる季節の雰囲気を表現しているのが特徴です。
「蝉」という題名からも分かるように、身近な自然や生き物を題材として、子どもたちが季節を感じながら歌えるように作られた唱歌の一つです。明治期の唱歌教育では、こうした身近な自然や生活の風景を歌に取り入れることで、子どもたちに季節感や日本の自然への親しみを伝えていました。
蝉 文部省唱歌
蝉 文部省唱歌
1
かみなりが 遠く鳴る
吹くともなしに 風が吹く
木という木には 蝉が鳴く
2
夕立ちが ひとしきり
みどりの葉から 露がちる
涼しい声で 蝉が鳴く

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