作曲:中山晋平(なかやま・しんぺい)
発表:1923年(大正12年)
「露地の細路」は、童謡詩人・海野厚の詩に、中山晋平が曲をつけた童謡です。1923年(大正12年)1月28日発行の『子供達の歌 第二集 七色鉛筆』に掲載されたのが初出とされています。
歌詞には、昔ながらの町の細い路地を子どもが歩き、「お茶を買いに」「お酒を買いに」と横丁へ向かう、のどかな暮らしの情景が描かれています。路地には夕顔が咲きかかり、狭い道を「斜にちゃっとよけ」ながら通るという、身近な生活の一場面が生き生きと表現されています。
「通しゃんせ」と「通りゃんせ」という呼びかけの言葉が繰り返されることで、子ども同士の会話を思わせる親しみやすい雰囲気が生まれています。また、中山晋平の旋律は単純で覚えやすく、話し言葉の自然なリズムを生かしたものとなっています。
大正時代の町並みと、人々の穏やかな日常生活を身近に感じさせてくれる「露地の細路」は、海野厚と中山晋平が生み出した、素朴で味わい深い童謡の一つです。なお、資料によっては「露地の細道」と表記されることがありますが、初出の題名は「露地の細路」です。
また歌詞についても「ちょっとよけ」となっているものもありますが、「ちゃっとよけ」が正しい歌詞です。「ちゃっとよけ」というのは、海野 厚の郷里である静岡地方の方言だそうです。
露地の細路
露地の細路 作詞:海野 厚/作曲:中山 晋平
1
露地の細路 通しゃんせ
横町のお茶屋へ お茶買いに
露地は夕顔 咲きかかり
斜(はす)にちゃっとよけ 通りゃんせ
2
露地の細路 通しゃんせ
横町の酒屋へ 酒買いに
露地は夕顔 咲きかかり
斜にちゃっとよけ 通りゃんせ

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