「七つの子」は、野口雨情作詞、本居長世作曲による日本を代表する童謡の一つです。1921年(大正10年)7月、『金の船』7月号に発表されました。
「からす なぜ啼くの」という親しみやすい問いかけから始まる歌詞は、山にいるカラスの子どもを思う親ガラスの姿を描いています。「可愛、可愛」と鳴くカラスの声を通して、子どもを大切に思う親の愛情が、素朴で温かな言葉で表現されています。
この歌で特に興味深いのが、「七つの子」の「七つ」が何を意味するのかという点です。7歳の子どもなのか、7羽の子ガラスなのかについては長く議論があります。『金の船』掲載時の挿絵には、7羽の子ガラスが描かれていたことも紹介されています。
作詞した野口雨情は、茨城県出身の詩人で、この「七つの子」を発表した1921年には「赤い靴」「青い眼の人形」なども発表しています。
作曲の本居長世は、雨情の詩に独特の旋律を与え、近代日本の童謡の発展に大きな役割を果たしました。「七つの子」も、覚えやすく親しみやすい旋律と、情景が目に浮かぶ歌詞が一体となった作品です。
素朴なカラスの親子の情景を歌いながら、そこには「子を思う親の心」という普遍的な愛情が描かれています。発表から100年以上を経た現在も、世代を超えて歌い継がれている、日本の童謡を代表する名曲です。
七つの子
七つの子 作詞:野口雨情/作曲:本居長世
烏 なぜ啼くの 烏は山に
可愛七つの 子があるからよ
可愛 可愛と 烏は啼くの
可愛 可愛と 啼くんだよ
山の古巣へ 行って見て御覧
丸い眼をした いい子だよ

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