作詞:三苫やすし(1910~1949)
作曲:河村光陽(1897~1946)
「仲よし小道」は、昭和14年(1939年)に発表された、三苫やすし作詞、河村光陽作曲による童謡です。三苫やすしは福岡県出身の童謡詩人で、教職に就きながら詩作を続けていました。雑誌などに投稿した作品の中から「仲よし小道」が河村光陽の目に留まり、曲が付けられたとされています。
作曲者の河村光陽は、昭和初期を代表する童謡作曲家の一人です。「うれしいひなまつり」「かもめの水兵さん」「りんごのひとりごと」など、現在でも親しまれている数多くの童謡を残しました。「仲よし小道」も、河村光陽らしい親しみやすく歌いやすい旋律によって、子どもたちの間に広く歌われるようになりました。
この「仲よし小道」に描かれているのは、学校へ向かう子どもたちの身近な道です。「みよちゃん」と一緒にランドセルを背負って学校へ通い、菜の花の咲く道を歩き、小川に架かった板橋に腰掛けて楽しく話をする――。そして夕暮れになると、母親の呼ぶ声に気づき、「また明日」と手を振って別れる。そんな子どもたちの日常が、明るく素朴な言葉で描かれています。
特に印象的なのは、「仲よし小道」という言葉です。単なる通学路ではなく、友達と一緒に歩いたり、遊んだり、語り合ったりした思い出の場所として描かれています。菜の花の香り、小川、板橋、夕暮れ、母親の呼ぶ声など、子どもの頃の情景が次々と浮かんできます。
「仲よし小道」は、戦前の昭和という時代に生まれた童謡でありながら、友達と一緒に歩く楽しさ、自然の中で遊ぶ喜び、夕暮れに家へ帰る子どもの姿という普遍的な情景を描いているため、現在まで長く歌い継がれてきました。
なお、河村光陽は「うれしいひなまつり」などでも知られ、「仲よし小道」は現在も童謡の名曲として紹介されています。
仲よし小道
仲よし小道 作詞:三苫 やすし/作曲:河村 光陽
1
仲よし小道は どこの道
いつも学校へ みよちゃんと
ランドセル背負(しょ)って 元気よく
お歌をうたって 通う道
2
仲よし小道は うれしいな
いつもとなりの みよちゃんが
にこにこあそびに かけてくる
なんなん菜の花 匂う道
3
仲よし小道の 小川には
とんとん板橋 かけてある
仲よく並んで 腰かけて
お話するのよ たのしいな
4
仲よし小道の 日ぐれには
母さまお家で お呼びです
さよならさよなら また明日
お手てをふりふり さようなら

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