虫のこえ

童謡・唱歌

t f B! P L

「虫のこえ」は、秋の夜に聞こえてくる虫たちの鳴き声を、楽しい言葉とリズムで表現した日本の代表的な文部省唱歌です。1910年(明治43年)7月、『尋常小学読本唱歌』に初めて掲載され、発表されました。

この歌の特徴は、松虫、鈴虫、こおろぎ、くつわ虫、うまおいなど、秋の虫たちの声を「チンチロリン」「リンリン」「ガチャガチャ」「スイッチョン」などの楽しい擬音で表現しているところです。虫の姿そのものではなく、その鳴き声に耳を澄ますことで、静かな秋の夜の情景が生き生きと浮かび上がります。

「虫のこえ」は作詞・作曲者ともに不詳とされており、文部省唱歌として作られました。国立教育政策研究所教育図書館の資料でも、作詞・作曲者は不詳とされています。

また、現在歌われている歌詞には興味深い変化があります。初出の歌詞では「キリキリキリキリ きりぎりす」となっていましたが、1932年(昭和7年)の『新訂尋常小学唱歌』では「こおろぎや」に変更されました。現在は一般に「こおろぎや」と歌われています。

2007年には「日本の歌百選」にも選ばれ、現在まで幅広い世代に親しまれています。

「虫のこえ」は、秋の夜に耳を澄ませば聞こえてくる小さな生命の声を、子どもにも分かりやすい楽しい歌にした作品です。虫たちの鳴き声を口ずさみながら歌うことで、季節の移ろいや日本の秋の風情を身近に感じることができる、懐かしく味わい深い唱歌です。

虫のこえ

虫のこえ  作詞・作曲者:不詳

1   
あれ松虫が 鳴いている
チンチロチンチロ チンチロリン
あれ鈴虫も 鳴きだした
リンリンリンリン リインリン
秋の夜長を 鳴き通す
ああおもしろい 虫のこえ

2   
キリキリキリキリ こおろぎや
ガチャガチャガチャガチャ くつわ虫
あとから馬おい おいついて
チョンチョンチョンチョン スイッチョン
秋の夜長を 鳴き通す
ああおもしろい 虫のこえ

QooQ