1933年(昭和8年)「新訂尋常小学唱歌 (第六学年用)」に掲載されました。
森の中で一人静かに佇んで自分も森の中に溶け込んだ、と感じるような歌詞です。
森の歌
森の歌 文部省唱歌
1
森の老木は こずえに幹に
神代ながらの 神秘をこめて
いとおごそかに 静まり立てり
ふしぎや木霊(こだま)は 木霊を呼びて
森のひめごと 語ると聞けば
あらず 木傳(こづた)う鳥の声
2
森の下道 たどりて行けば
しばし木の間の 暗さは晴れて
ふと見るかなた 泉はほがら
ふしぎや山姫 ほほえみ立ちて
水に姿を うつすと見れば
あらず ひともと百合の花
木霊(こだま)とは樹木に宿る精霊、木の精のこと。
山や谷で声や音が反響して聞こえてくる「山びこ」もこの精霊の仕業とされる。
木傳う(こづたう)⇒ 木を伝う(木から木へ移動する)こと。
ひともと ⇒ 1本
0 件のコメント:
コメントを投稿