「故郷の人々」は、アメリカの作曲家スティーブン・フォスターが作詞・作曲した歌曲で、原題は「The Old Folks at Home(故郷の老人たち)」です。1851年に発表され、フォスターの代表作の一つとして広く知られています。
日本では明治時代以降、唱歌や学校教育の中で親しまれ、「故郷の人々」の題名で歌われてきました。歌詞は、故郷を離れて暮らす人が、懐かしい故郷の風景や、そこで暮らす人々を思い出し、故郷へ帰りたいと願う心情を描いています。
曲調は親しみやすく、どこか哀愁を帯びた美しい旋律が特徴です。遠く離れた故郷を思う寂しさと、故郷への深い愛情が旋律に込められており、聴く人の心に懐かしい情景を呼び起こします。
日本の「故郷(ふるさと)」にも通じるような、故郷を懐かしみ、家族や昔の暮らしを思い出す気持ちは、時代や国を越えて共感できるものです。そのため「故郷の人々」は、日本でも長く愛唱されてきた外国曲の一つとなっています。
故郷の人々
故郷の人々
訳詞:緒園 凉子
作曲:スティーブン・フォスター
1
遥かなる流れの 彼方に
今もなお優しき 友は住めり
夢淡き 旅寝の涙よ
故郷(ふるさと)を偲びつ 今日もさすろう
夢も儚(はかな)き 旅の空の
故郷を慕いて 今日もさすろう
2
若き日の思い出 懐かし
諸共に歌いし 楽しき歌
同胞(はらから)と遊びし かの日よ
思い出の優しき 母の慕わし
夢も儚き 旅の空の
故郷を慕いて 今日もさすろう
(勝承夫、堀内敬三は、著作権保護期間中なので掲載しません)
哀れの少女 作詞:大和田 建樹
1
吹き捲く風は 顔を裂き
見る見る雪は 地にみちぬ
哀れ素足の おとめ子よ
別れし母を よぼうらん
2
つづれの絹の やれまより
身を刺す寒さ いかほどぞ
哀れぬれゆく おとめ子よ
世になき家を たずぬらん
3
こがねの柱 玉の床
世界は同じ うちなるに
哀れこごえし おとめ子よ
たたずむ軒も うずもれぬ
哀れの少女
明治時代に文学者の大和田建樹がこの曲にマッチ売りの少女の物語を取り入れた歌詞を付け、「哀れの少女」という邦題で1888年の「明治唱歌第2集」で発表しました。また1937年に出版された「フォスター歌曲集」では、津川主一の訳で「スワニー河の歌」という邦題で掲載されています。
1949年には勝承夫訳詞で「故郷の人々」として小学校の音楽教科書に掲載されており、現在では堀内敬三訳詞もよく知られています。

0 件のコメント:
コメントを投稿