作詞:加部巌夫(かべ いづお)
作曲:ドイツ民謡
発表年:1883年(明治16年)
「霞か雲か」は、明治時代の初期に生まれた日本の代表的な唱歌の一つです。1883年(明治16年)に文部省の『小学唱歌集 第二編』に掲載されました。作詞は加部巌夫、旋律はドイツ民謡によるものです。
歌詞は、「かすみか雲か、はた雪か」と、春の野山を覆う景色を眺めながら、花の盛りを楽しむ情景を描いています。さらに、鳥のさえずりや、親しい友とともに花の下を訪れる喜びが歌われ、春の穏やかな美しさが情緒豊かに表現されています。
原曲はドイツの詩人ホフマン・フォン・ファラースレーベンの「Alle Vögel sind schon da(小鳥たちがみんなやってきた)」に基づくドイツ民謡で、日本ではその旋律に加部巌夫が日本語の歌詞を付けました。明治初期には、まだ日本人による作曲作品が少なかったため、外国の民謡や歌曲に日本語の歌詞を付けた唱歌が数多く作られました。
加部巌夫の歌詞には「とばかり」「百鳥(ももどり)」など、現在ではやや古風で難しい表現が使われています。その後、1947年(昭和22年)には勝承夫によって、子どもにも分かりやすい言葉を用いた歌詞に改作されました。
「勝 承夫」訳詞は著作権保護期間中のため掲載しません。
霞か雲か
霞か雲か
ドイツ民謡 作詞:加部巌夫
1
かすみか雲か はた雪か
とばかり匂う その花ざかり
百鳥(ももどり)さえも 歌うなり
2
かすみは花を へだつれど
隔てぬ友と 来て見るばかり
うれしき事は 世にもなし
3
かすみてそれと 見えねども
なく鶯(うぐいす)に さそわれつつも
いつしか来ぬる 花のかげ
はた雪か ⇒ または雪か
とばかり ⇒ 少しの間
百鳥(ももどり) ⇒ たくさんの鳥

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