作詞:不詳(文部省唱歌)
作曲:不詳(文部省唱歌)
発表:1914年(大正3年)
「蓮池(はすいけ)」は、1914年(大正3年)6月18日に文部省から発行された『尋常小学唱歌 第六学年用』に掲載された文部省唱歌です。同じ教科書には「朧月夜」「故郷」「我は海の子」「四季の雨」など、今日まで歌い継がれている唱歌も収められています。
「蓮池」は、その題名のとおり、蓮の花が咲く池の美しい情景を題材とした歌です。水面に広がる葉や、すっと伸びて咲く蓮の花など、夏の水辺の風景を思い浮かべながら歌うことができます。単なる自然描写にとどまらず、静かで清らかな情景を通して、日本の美しい自然を感じさせる作品です。
この曲は、一般に「文部省唱歌」とされ、作詞者・作曲者の個人名は明らかにされていません。当時の『尋常小学唱歌』は、文部省の編纂委員会による共同制作という性格が強く、作詞・作曲について個人の名前を記載しない方針がとられていました。そのため、「蓮池」も作者不詳として扱われています。
大正期の小学校では、唱歌を通して子どもたちに日本の自然や季節の美しさを伝えることが重視されていました。「蓮池」も、身近な自然の風景を音楽に結びつけた作品の一つといえるでしょう。
蓮 池(はすいけ)
蓮池(はすいけ) 文部省唱歌
1
丸葉 巻葉を そよがせて
朝風わたる 池の面
立つやさざなみ 浮葉を越えて
まろびまろぶ 露の玉
ああ 涼し涼し あけぼの
2
池のほとりに たたずめば
花の香 おそう 袖袂
空は月しろ ほのかに見えて
水に白し 花蓮
ああ 涼し涼し ゆうぐれ
文部省唱歌とは
文部省唱歌とは、明治から昭和にかけて文部省が編纂した尋常小学校、高等小学校、国民学校及び学制改革後の小学校などの、音楽教科書に掲載された楽曲の総称です。
(文部省が定めた正式名称ではありません)
「尋常小学読本唱歌」や、これを学年別に振り分けた「尋常小学唱歌」に収録された唱歌(全120曲)は全て日本人による新作で、当時の文部省は作詞者・作曲者に高額な報酬を払い名は一切出さず、また作者本人も口外しないという契約を交わしたとのことです。
また、時代の変化にともない歌詞が変更されることも多かったようです。
(参考資料:Wikipedia 文部省唱歌)

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