作詞:竹久夢二(たけひさ ゆめじ)
作曲:本居長世(もとおり ながよ)
発表・作曲:1917年(大正6年)3月
「春の宵」は、詩人・画家として知られる竹久夢二が作詞し、作曲家の本居長世が曲をつけた歌曲です。1917年(大正6年)3月に作曲された作品で、大正期の日本歌曲を代表する作品の一つとして知られています。
竹久夢二の詩は、春の夜に行燈(あんどん)の明かりの下で手紙を書く女性の姿を描いています。ゆらめく灯火を見つめながら、忘れようとしても忘れられない思いに心を揺らし、つい涙を流してしまう――そんな切ない恋情が、静かで美しい言葉で表現されています。
一方、本居長世の旋律は、夢二の詩が持つ哀しさや幻想的な雰囲気を生かし、濃密で情感豊かな音楽に仕上げています。単なる春の情景を歌った作品ではなく、春の宵の美しさの中に、恋する心の寂しさや涙を重ねた歌曲といえるでしょう。
春の宵
歌
演奏
春の宵 作詞:竹久 夢二/作曲:本居 長世
行燈のかげに 文かけば
身につまされて とうしんの
涙ぐみたる ともしびゆらぐ
心からには あらねども
忘れてたもと ついかいて
われと泣かるる 春の宵

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