作詞:長田幹彦(ながた・みきひこ)
作曲:佐々紅華(さっさ・こうか)
歌唱:藤本二三吉(ふじもと・ふみきち)
発表年:1930年(昭和5年)

「祇園小唄」は、京都・祇園の情緒と舞妓の淡い恋心を美しく描いた、昭和初期を代表する流行歌です。作詞は小説家の長田幹彦、作曲は「浪花小唄」などでも知られる佐々紅華。1930年(昭和5年)に藤本二三吉の歌でレコード化され、広く知られるようになりました。

この歌は、長田幹彦の作品をもとにした無声映画「祇園小唄 絵日傘」の主題歌として作られたものです。映画の公開時には、舞妓姿の女優がスクリーンの横で歌うなどの演出もあり、これが人気を呼んで一躍流行歌となりました。

歌詞には、東山の月、かがり火、紅桜、鴨川、河原の夕涼み、秋風、雪景色など、京都の四季を感じさせる情景が次々と登場します。その美しい風景の中に、舞妓の「しのぶ思い」や恋心が重ねられ、祇園ならではの艶やかさと哀愁が漂っています。

特に「祇園恋しや、だらりの帯よ」という印象的な一節は、舞妓の姿と祇園の情緒を象徴するものとして広く親しまれました。

また毎年11月23日には京都、円山公園で「祇園小唄祭」が開催されます。1961年(昭和36年)に建てられた歌碑の前で舞妓さんが歌詞を朗読し献花するそうで、一般の方も参加できるそうですよ。(参考資料:おおきに財団

祇園小唄 

作詞:長田 幹彦
作曲:佐々 紅華
祇園小唄

1 
月はおぼろに 東山
霞む夜毎の かがり火に
夢もいざよう 紅ざくら
しのぶ思いを 振袖に
祇園恋しや だらりの帯よ

2 
夏は河原の 夕涼み
白い襟あし ぼんぼりに
かくす涙の 口紅も
燃えて身をやく 大文字
祇園恋しや だらりの帯よ

3 
鴨の河原の 水やせて
咽ぶ瀬音に 鐘の声
枯れた柳に 秋風が
泣くよ今宵も 夜もすがら
祇園恋しや だらりの帯よ

4 
雪はしとしと まる窓に
つもる逢うせの 差向い
灯影つめたく 小夜ふけて
もやい枕に 川千鳥
祇園恋しや だらりの帯よ

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