冬景色

童謡・唱歌

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1913年の尋常小学唱歌教材第5学年用に掲載された文部省唱歌で、2006年には「日本の歌百選」にも選ばれています。  

冬景色


うた
                                


演奏

冬景色   作詞・作曲者:不詳

1 
さ霧消ゆる 湊江の
舟に白し 朝の霜
ただ水鳥の 声はして
いまだ覚めず 岸の家

2 
烏啼きて 木に高く
人は畑に 麦を踏む
げに小春日の のどけしや
かえり咲の 花も見ゆ

3 
嵐吹きて 雲は落ち
時雨降りて 日は暮れぬ
若し燈火の 漏れ来ずば
それと分かじ 野辺の里

歌詞の意味

さ霧 ⇒ 霧のことで、「さ」は接頭語です。(お話の「お」などと同じ)
湊江 ⇒ 海や湖が陸地にはいり込んでいるところで、港になっているところ 。
かえり咲 ⇒ 草木の花がその時季でないのに咲くこと。多くは春咲く花が、初冬の頃小春日和が続いた時などに再び咲くことをいう。二度咲き。狂い咲き。返り花。
(出典元:コトバンク)

意訳

1 
霧が消えた後の港の船は、朝の霜で真っ白になっている。
水鳥の鳴き声はするが、家々はまだ寝静まっている。

2 
畑で麦踏みをする木の上では、カラスが鳴いている。
小春日和のなんとのどかな事だろう。
この陽気に騙されて、時期でもないのに花が咲いている。

3     
嵐になって雲が低く垂れ込み、日暮れ前には時雨が降ってきた。
日暮れ時の悪天候でさらに暗くなり、家々の明かりが漏れてこなけ
れば集落があるとは 気付かないだろう。

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