作詞:北原白秋
作曲:草川信
発表:1923年(大正12年)
「吹雪の晩」は、詩人・北原白秋が作詞し、童謡作曲家として知られる草川信が曲をつけた童謡です。1923年(大正12年)に発表されました。北原白秋の詩情豊かな言葉と、草川信の親しみやすい旋律によって、冬の夜の幻想的な情景が描かれています。
歌の舞台は、吹雪が激しく吹き荒れる夜更けです。外では夜鴨の鳴き声が聞こえ、家の中では時計の音が響いています。歌の主人公は、何かがやって来るような予感を抱きながら、じっと外を見つめて待っています。
やがて「鈴」の音が聞こえ、「橇(そり)」がやって来たのかと思わせますが、実は風と吹雪の音だったという展開になります。この「待つ」という心情と、吹雪の夜に聞こえる音との組み合わせが、この作品独特の幻想的な雰囲気を生み出しています。
特に、吹雪の中で遠くから鈴の音が聞こえてくるように感じる場面には、子どもの想像力を思わせる夢幻的な美しさがあります。クリスマスの夜を連想させる作品として紹介されることもあり、冬の厳しい自然の中に、期待や夢を感じさせる童謡となっています。
北原白秋は、「からたちの花」「この道」「砂山」など、数多くの童謡・歌曲の詩を残しました。「吹雪の晩」でも、風、雪、夜鴨、灯り、時計、鈴など、耳や目で感じられるものを巧みに取り入れ、短い詩の中に一つの物語のような世界を描いています。
吹雪の晩
吹雪の晩 作詞:北原 白秋/作曲:草川 信
1
吹雪の晩です 夜更けです
どこかで夜鴨が 鳴いてます
灯りもチラチラ 見えてます
私は見てます 待ってます
なんだかそわそわ 待たれます
家では時計も 鳴ってます
2
鈴です鳴ります 聞こえます
あれあれそりです もう来ます
いえいえ風です 吹雪です
それでも見てます 待ってます
何かが来るよな 気がします
遠くで夜鴨が 鳴いてます

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