「江戸子守唄」は、「ねんねんころりよ おころりよ」で始まる、日本で広く知られている伝統的な子守唄です。作詞者・作曲者は伝承によるものとされ、特定の作者は分かっていません。
この歌は、江戸時代から歌い継がれてきた古いわらべ歌・子守唄で、文化・文政期(1804~1830年)には歌詞が記録されていたとされています。また、1816年(文化13年)の『名所尽し手鞠数え歌』にも関連する歌詞が見られ、江戸を中心に各地へ伝わっていったと考えられています。
「ねんねん」「ねんね」は、赤ちゃんを寝かしつけるときの「眠りなさい」という意味の優しい言葉です。「ころりよ」「おころりよ」という柔らかな響きも、子どもをあやしながら眠りへ導く雰囲気をつくっています。
歌詞には、「ぼうやのお守りはどこへ行った」「あの山こえて里へ行った」「里のみやげに何もろうた」と続く部分があり、子守をする奉公人や故郷へ帰る人々の姿を想像させる内容になっています。地域によって歌詞にはさまざまな違いがあり、江戸だけでなく関東各地などにも異なる形で伝承されています。
後半に登場する「でんでん太鼓」や「笙の笛(しょうのふえ)」などは、昔の子どもたちに親しまれた玩具や楽器を思わせる言葉です。こうした昔の暮らしを感じさせる歌詞も、「江戸子守唄」の大きな魅力です。
静かで哀愁を帯びた旋律と、「ねんねんころりよ」という優しい言葉が印象的な「江戸子守唄」。江戸の暮らしや人々の心を今に伝える、日本を代表する伝統的な子守唄の一つです。
こもりうた(江戸子守唄)
こもりうた(江戸子守唄)
1
ねんねんころりよ おころりよ
ぼうやは良い子だ ねんねしな
2
ぼうやのお守りは どこへ行った
あの山こえて 里へ行った
3
里のみやげに 何もろた
でんでん太鼓に しょうの笛

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