「朝日は昇りぬ」は、1913年(大正2年)に発表された文部省唱歌で、『尋常小学唱歌 第五学年用』に収められました。作詞者・作曲者は明らかになっておらず、文部省唱歌として伝えられています。
歌は「朝日は昇りぬ、日は出でぬ」という、朝の光景から始まります。1番では海で帆船が出航する様子、2番では山で牛を追いながら登っていく少女、3番では町の工場から笛や機械の音が響く様子が描かれています。つまり、海・山・町という三つの場面を通して、朝の訪れと人々の活動が始まる様子を生き生きと歌った作品です。
特に「海士人(あまびと)」という言葉は、海で働く人を意味し、朝早くから仕事に向かう人々の姿を表しています。また、工場の笛を合図に仕事が始まる情景からは、大正時代の社会や生活の一端もうかがえます。
朝日は昇りぬ
朝日は昇りぬ 文部省唱歌
1
朝日は昇りぬ 日は出でぬ
海には 帆綱をたぐり上げ
追手に帆あげて船出する
海士人今や勇むらん
2
朝日は昇りぬ 日は出でぬ
山には 小牛を追いながら
朝露踏分け登りゆく
少女(おとめ)の歌や高からん
3
朝日は昇りぬ 日は出でぬ
町には 工場の笛鳴りて
今しも薄らぐ朝靄に
機械の音や響くらん

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