作詞:島崎藤村
作曲:小田進吾
詩の発表:1901年(明治34年)
歌曲としての発表:1936年(昭和11年)
「朝」は、島崎藤村の詩集『落梅集』に収められた詩をもとに、小田進吾が作曲した歌曲です。藤村の詩は1901年(明治34年)に発表され、その後、1936年(昭和11年)に小田進吾によって曲が付けられ、NHKのラジオ番組「国民歌謡」で放送されました。
歌は「朝はふたたびここにあり 朝はわれらとともにあり」と始まり、夜が明け、新しい一日が始まる力強い情景を描いています。眠りや夜の嵐が過ぎ去り、鶏の鳴き声とともに人々が野へ出て働き始めるという内容で、明るく生命力に満ちた朝の姿が印象的に表現されています。
1936年に始まった「国民歌謡」では、永田絃次郎らによって歌われ、「朝」は番組の初期を代表するヒット曲となりました。
島崎藤村は『若菜集』『一葉舟』『夏草』『落梅集』などを発表した明治期を代表する詩人で、後には『破戒』『夜明け前』などの小説でも知られるようになりました。「朝」は、藤村の詩が後世に歌曲としてよみがえり、広く親しまれた作品の一つです。
朝
朝
作詞:島崎 藤村/作曲:小田 進吾
1
朝は再び ここにあり
朝は我らと 共にあり
埋れよ眠り 行けよ夢
隠れよさらば 小夜嵐
2
諸羽うちふる 鶏は
咽喉の笛を 吹き鳴らし
今日の命の 戦闘の
装いせよと 叫ぶかな
3
野に出でよ 野に出でよ
稲の穂は 黄に稔りたり
草鞋とく結え 鎌も執れ
風に嘶く 馬もやれ

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