作詞:野口雨情
作曲:中山晋平
歌詞の初出は1924年(大正13年)、曲としては後に中山晋平が作曲し、1927年(昭和2年)に楽譜が刊行されています。

「青い芒」は、野口雨情が作詞し、中山晋平が作曲した作品です。歌詞は1924年(大正13年)7月刊行の『雨情民謡百篇』に収められました。資料によっては1927年(昭和2年)を楽譜の刊行年として紹介する場合がありますが、作品の歌詞の初出は1924年とされています。

歌は「青いすすきに螢の虫は」と始まり、夏の夜、すすきの細道を蛍が行き来する幻想的な情景を描いています。細いすすきの姿と、そこに寄り添うように飛ぶ蛍を重ねることで、夏の夜の静けさと、どこか切ない情感が表現されています。

野口雨情は、自然の風景や人々の暮らしを題材に、素朴でありながら哀感のある詩情を描いた詩人です。一方、中山晋平は日本の民謡や童謡を取り入れた親しみやすい旋律を数多く残しました。「青い芒」も、雨情の詩情と晋平の音楽が結びついた作品の一つです。

なお、「青い芒」は後に『中山晋平民謡曲 第1編』として出版され、1927年(昭和2年)7月に初版が刊行されています。竹久夢二による表紙絵も用いられており、当時の「新民謡」の雰囲気を伝える作品としても興味深い一曲です。

青い芒

青い芒  作詞:野口 雨情/作曲:中山 晋平

1   
青い芒に 螢の虫は
夜のほそ道 夜のほそ道 かよてくる
細い芒の 姿がかわいネ
細い芒に こがれた螢ネ
夏の短い 夜は明け易い
夜明けごろまで 夜明けごろまで かよてくる

2   
夜あけ星なら チラチラチラと
夜あけ星なら 夜あけ星なら チラチラと
かよちゃ来なされ 芒のかげにヨ
芒や姿は ほそくてかわいヨ
明けりゃ一夜は 短いとても
寝ずにかよえば 寝ずにかよえば 夜は長い 

芒=すすき




ススキ(芒)は、イネ科ススキ属の植物で尾花(おばな)や振袖草(ふりそでぐさ)ともいい秋の七草の一つとなっています。かつては「茅」(かや)と呼ばれ、農家で茅葺(かやぶき)屋根の材料に用いたり、家畜の餌として利用されており、そのため集落の近くに定期的に刈り入れをするススキ草原があり、これを茅場(かやば)と呼んでいた。

日本ではススキの穂は、それを動物の尾に見立てて尾花(おばな)と呼ぶことがあり、ススキ自体もそのように呼ばれることがある。また枯れすすき(花も穂も枯れたススキ)には枯れ尾花/枯尾花(かれおばな)という呼称もあり、現代でも「幽霊の正体見たり枯尾花」とい言葉が残っています。

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