「赤とんぼ」は、作詞・三木露風、作曲・山田耕筰による、日本を代表する唱歌の一つです。三木露風が1921年(大正10年)月に「樫の木」という雑誌に発表した詩に、1927年(昭和2年)、山田耕筰が曲をつけました。夕焼け空を飛ぶ赤とんぼを題材に、幼いころの思い出や故郷への懐かしさを歌っています。
歌詞は、「夕焼け小焼けの赤とんぼ」という印象的な情景から始まり、幼い「私」を背負ってくれた姐や(ねえや)、そして故郷を離れて暮らす中で、ふと蘇る子どものころの記憶が描かれています。身近な風景や人物を通して、過ぎ去った年月への哀愁と、故郷への深い愛情が感じられる作品です。
山田耕筰の旋律は、素朴で親しみやすい一方、どこか寂しさを帯びています。ゆったりとした旋律の流れが、夕暮れの静けさや遠い記憶を思わせ、歌詞の持つ郷愁をいっそう深くしています。
「赤とんぼ」は、単なる子どもの歌にとどまらず、日本人が心の中に抱く故郷や幼少期への思いを、美しい旋律と簡潔な言葉で表現した名曲です。夕焼け空を舞う赤とんぼの姿に、過ぎ去った時代や大切な人への思いを重ねながら、静かに味わいたい唱歌です。
赤とんぼ
うた
演奏
赤とんぼ 作詞 : 三木 露風/作曲 : 山田 耕筰
1
夕焼小焼の 赤とんぼ
負われて見たのは いつの日か
2
山の畑の 桑の実を
小籠に摘んだは まぼろしか
3
十五で姐やは 嫁に行き
お里のたよりも 絶えはてた
4
夕焼小焼の 赤とんぼ
とまっているよ 竿の先
桑の実
絹を作るために飼われていた「蚕(カイコ)」の餌として、その葉 を取るために日本各地で栽培されていた桑の木になる果実です。
色の黒いのが熟したもので、赤いのは未熟です。この桑の実(桑イチゴ)も甘くておいしいですよ、ジャムにする人もあります。ただしこの桑イチゴは木から取るときや食べるときに注意が必要です。それはこの果汁が濃い紫色で口や手、服につくと容易に落ちません、子供のころはそれで困った思いをしたものです。
赤とんぼ について
赤いトンボはみな赤とんぼ、といっても間違いではないでしょうが「アキアカネ」が代表的な種類です。他の赤からオレンジ色のトンボには「ナツアカネ」や「ショウジョウトンボ」などがあります。
アキアカネは避暑に行く
一般的にトンボは、羽化したばかりの未成熟成虫では水辺を離れて生活することが多いが、アキアカネについてはこの移動距離が非常に長くなります。アキアカネは暑さに弱いことから平地と高地の長距離移動を行うトンボで、その距離は他のトンボと比べて極めて長距離であることがよく知られています。
5~6月ころに羽化し、しばらくはその近辺で体力を付けるために活動し、体力の付いたアキアカネは涼しい高地を求めて、数10kmからときには100km以上も移動するそうです。そこで7~8月の暑い時期を過ごし、平地が涼しくなる9~10月頃に戻ってきて、池や水田などに産卵して命を次の世代につないでその一生を閉じます。
避暑に出かけるときにはまだ弱々しいオレンジ色の体も、秋に帰って来たときには力強いあの赤色になっています。私は夏に奥日光の高所でアキアカネの大群に出会ったことがあります、そのおびただしい数にびっくりしたものです。


0 件のコメント:
コメントを投稿