たゆとう小舟

外国民謡・讃美歌・歌曲

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作詞:エマ・ハート・ウィラード (1787–1870)
訳詞:近藤朔風
作曲:ジョセフ・フィリップ・ナイト(1812~1887)
作曲年:1839年
初出版:1840年

「たゆとう小舟」は、原題を 「Rocked in the Cradle of the Deep(深海のゆりかごに揺られて)」 とする歌曲です。アメリカの教育者・詩人「エマ・ハート・ウィラード」が書いた詩に、イギリスの作曲家「ジョセフ・フィリップ・ナイト」が曲を付けました。原詩は海の上で揺れる船を「深い海のゆりかご」にたとえ、嵐の中でも神への信頼によって安らかに眠る心を歌っています。

曲は、ゆったりとした舟の揺れを思わせる穏やかな旋律が特徴です。海の静けさだけでなく、嵐や死の危険に直面してもなお、神に守られているという信仰と安らぎが込められています。そのため、単なる海の歌ではなく、「人生という荒波の中で、静かな心を保つ」という精神的な意味を持った歌曲として味わうことができます。

作曲者の「ナイト」は1839年にアメリカを訪れ、ウィラードが運営していた学校で音楽を教えていました。この滞在中に「Rocked in the Cradle of the Deep」の音楽を書いたとされています。作品は1840年にニューヨークで出版され、その後19世紀を通じて広く歌われる人気歌曲となりました。

たゆとう小舟 



 日本では、「近藤朔風(こんどう・さくふう)」の訳詞による「たゆとう小舟」として知られています。近藤朔風は、明治から大正初期にかけて西洋歌曲の訳詞を数多く手がけ、「野ばら」「ローレライ」「菩提樹」などの訳詞でも知られる人物です。「たゆとう小舟」は1909年(明治42年)に近藤朔風の訳詞曲として日本に紹介された記録があります。 

たゆとう小舟   
作詞:Emma Hart Willard
訳詞:近藤 朔風
作曲:Joseph Philip Knight

1   
たゆとう小舟に み力たよりて 
波の上(え)うらうら 入らばや眠りに
み恵みあまねし 守らせ給えな

    ※ 安らかに眠らな たゆとう小舟に
      安らかに眠らな たゆとう小舟に ※

2   
夜嵐(よあらし)吹くとも 知らずよ愁(うれ)いは
荒波さか捲き この身は沈むも
久遠(とわ)なる生命(いのち)は 神こそたまわめ

    ※ 繰り返し ※

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