待ちぼうけ

童謡・唱歌

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1924年(大正13年)「満州唱歌集」に掲載された童謡で、題材は中国の古典「韓非子(かんぴし)」の中の説話です。これを元にした北原白秋の詩に山田耕筰が曲を付けました。

説話の内容

昔、宋に農民がいた。彼の畑の隅に切り株があり、ある日そこにうさぎがぶつかり、首の骨を折って死んだ。

獲物を持ち帰ってごちそうを食べた百姓は、それに味をしめ、次の日からは鍬を捨て、またうさぎがこないかと待っていたが、二度と来なかった。そのために作物は実らず、百姓は国の笑いものになり、ここから守株(しゅしゅ)という成句ができた。

待ちぼうけ


待ちぼうけ   
作詞:北原白秋/作曲:山田耕筰

1 
待ちぼうけ 待ちぼうけ
ある日せっせと 野良稼ぎ
そこへ兎が 飛んで出て
ころりころげた 木のねっこ 

2 
待ちぼうけ 待ちぼうけ
しめたこれから 寝て待とか
待てば獲物は 駆けて来る
兎ぶつかれ 木のねっこ

3 
待ちぼうけ 待ちぼうけ
昨日鍬取り 畑仕事
今日は頬づえ 日向ぼこ
うまい伐り株 木のねっこ

4 
待ちぼうけ 待ちぼうけ
今日は今日はで 待ちぼうけ
明日は明日はで 森のそと
兎待ち待ち 木のねっこ

5 
待ちぼうけ 待ちぼうけ
もとは涼しい 黍畑(きびばたけ)
いまは荒野の 箒草(ほうきぐさ)
寒い北風 木のねっこ

守株(しゅしゅ)= いたずらに古い習慣を守って、時に応じた物事の処理ができないこと

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