川崎豊と曾我直子の歌う「沓掛小唄」は、1929年(昭和4年)発表の日活映画「沓掛時次郎」の主題歌で、小説家、劇作家の「長谷川 伸」作の戯曲を映画化したものです。

この歌の歌詞は五番までありますが、レコードでは2番が省かれています。尚、川崎豊と曾我直子は当時のコロムビアの主力歌手として活動しており、コンビでの歌では「蒲田行進曲」が有名です。

沓掛小唄


沓掛小唄       作詞:作曲/長谷川伸:奥山貞吉                       

1   
意地の筋金 度胸のよさも
人情からめば 涙ぐせ
渡り鳥かよ 旅人ぐらし
あれは 沓掛時次郎

2   
背伸びしたとて 見えぬを知りつ
せずにいられず また背伸び
生まれ故郷は はるかな空よ
思うお方も 百里先

3   
来るか時節が 時節は来ずに
今朝も脱け毛が 数を増す
今度の浮世は 男でおいで
女とかくに 苦労がち

4   
月よもの言え 姿をうつせ
ただ照るばかりじゃ 罪つくり
泣いた別れは 忘れも出来よ
なまじ泣かぬが 命とり

5   
千両万両に まげない意地も
人情からめば 弱くなる
浅間三筋の 煙の下で
男 沓掛時次郎

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