「春のうた」は、野口雨情作詞、草川信作曲の童謡・唱歌です。1922年(大正11年)4月号の『少女号』に詩と曲が掲載されたとする資料があります。
「春のうた」は、野口雨情の詩に草川信が曲をつけた、春の明るく穏やかな情景を歌った童謡・唱歌です。野口雨情は「赤い靴」「七つの子」「しゃぼん玉」など、今日まで親しまれている作品を数多く残した詩人です。一方、草川信は「揺籃のうた」「夕焼け小焼け」などで知られる作曲家で、子どものための親しみやすい歌曲を数多く作りました。
歌では、桜の花が咲く頃、雲雀が鳴く頃、菜の花が咲く頃と、春の訪れを感じさせる風景が次々に描かれます。そして「うらら うららと 日はうらら」という繰り返しによって、暖かな春の日差しと、のどかで明るい雰囲気が印象的に表現されています。
窓ガラスや学校の庭、牛や鶏、渚の砂、そして人々の顔までもが「うらら」に輝いて見えるという表現には、春の陽気に包まれた喜びが感じられます。自然だけでなく、そこに暮らす人々や動物まで一緒に春を楽しんでいるように描かれているのが、この歌の大きな魅力です。
野口雨情と草川信は、昭和初期の童謡・唱歌の世界でも関わりを持ち、子どもたちの生活や心に寄り添った歌を生み出しました。
「春のうた」は、桜や菜の花、雲雀の声など、日本の春を彩る身近な風景を通して、春の暖かさと生命の喜びを素直に歌った作品です。明るく穏やかな旋律と「うらら」という言葉の響きが相まって、聴く人に春の日ののどかな情景を思い起こさせてくれます。
はるか昔のことになりますが、田舎の小学校の入学式に母に連れられて行きました。その小学校の校門の脇に小さな桜の木があって、小さいながらも立派に花を咲かせていました。その光景が思い出されます。
春のうた
うた
演奏
春のうた 作詞:野口 雨情/作曲:草川 信
1
桜の花の 咲く頃は
うらら うららと 日はうらら
ガラスの窓さえ みなうらら
学校の庭さえ みなうらら
2
河原で雲雀の 鳴く頃は
うらら うららと 日はうらら
乳牛舎(ちちや)の牛さえ みなうらら
鶏舎(とりや)の鶏さえ みなうらら
3
畑に菜種の 咲く頃は
うらら うららと 日はうらら
渚の砂さえ みなうらら
どなたの顔さえ みなうらら

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