この歌は「磯月」と題して、江戸中期に徳川光圀が記した和歌・和文集の「常山詠草」におさめられている和歌に曲を付けたものです。1902年(明治35年)、瀧 廉太郎が23歳の時の作曲で亡くなる半年前になります。
荒 磯
荒 磯 作詞:作曲/水戸 光圀:瀧 廉太郎
荒磯の 巌にくだけし月影を
一つになして かへる波かな
荒磯の 巌にくだけて散る月を
一つになして かへる波かな
「くだけて散る月を」が「くだけし月影を」に変わっていますが、これは意図的に変えたものではなく瀧廉太郎が見た書物にはそのように記してあったのではないか、との見方もあるようです。短い曲ですが、彼のたぐいまれな才能が感じられる名曲だと思います。
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